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サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY [☆☆]

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河野 裕

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「リセット」たった一言。それだけで、世界は、三日分死ぬ――。
能力者が集う街、咲良田。浅井ケイは、記憶を保持する能力をもった高校一年生。春埼美空は、「リセット」―世界を三日分巻き戻す能力をもっており、ケイの指示で発動する。高校の「奉仕クラブ」に所属する彼らは、ある日「死んだ猫を生き返らせてほしい」という依頼を受けるのだが…。リセット後の世界で「現実」に立ち向かう、少年と少女の物語。




 我らがTwitter上のアイドル、えそらたんに猛烈にプッシュされたので読んでみた。
 元々最近の純文学が苦手なせいで、乙一の推薦文を見たときに、これ多分自分に合わないだろうなあと考えてはいたが、まさかここまで合わないとは。ここまでのレベルで何の進展もないような淡々とした話をされるとある意味で賞賛したくはなるが、個人的にはやはり勘弁願いたい。

 「リセット」と言うだけで世界が三日間死ぬ。この作品の第一のキモとなる部分はここに集約される。
 こういうのをガジェットとして利用してくれるのはSF研会員としては勿論歓迎ではある。だが下手に文章が上手いせいで、そのリセットによって失われた三日ぶんの記憶をケイが残している、という部分が御都合主義にしか見えなくなっている感が否めない。
 確かに理性的に考えてそうせざるを得ないというのは頭では理解できる。だがなあ。これはちょっと個人的にはいただけない。

 さらに読んでいる途中に引っかかった部分として、登場するキャラクターに誰ひとりとして感情移入できないというのが。ケイといい春埼といい、常にある種諦念に駆られているというか、無気力というか、無関心というか。どこをとっても淡々としていて、正直に言って少し苛々した。何度修造が脳裏をよぎったことやら。
 どのキャラを見ても、雲を掴むような感じがしてほとんど何も伝わってこない。下手な芝居を見ているような感覚に襲われる、とでも形容すればいいか。激しくもにょもにょする。
 
 基本的にはミステリーとして話が進むこの作品。確かにストーリー前半でのフラグの回収などは極めて技巧的なのでそういう点は素晴らしかったと思うが、話にろくに起伏がないせいでずっと苛々しっぱなし。もう何度この本をぶん投げそうになったことか。ほとんど気合だけで読了(むしろ読破)したような記憶がある。
 ただ話のラストの展開でのケイの意外(?)な行動自体は好み。ああいう展開に燃える性質なもので。しかしそれも後になって一瞬で否定されるんだよなあ。そういうことするからげんなりするんだよ……。
 ……まあライトノベルで淡白な話を書こうとしたらどうしても薄くなってしまうのはわかるのだが。

 最近の普通の純文学が好きな人なら好きになれるであろう白眉な作品だとは思うのだが、残念ながら自分との相性は最悪だった。
 乙一とか村上春樹とかそういうのが好きな人が進んで読めばいいと思うよ。うん。


 ……危うく地雷認定するところだったじぇ。

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プロフィール

ISOLA(空)

Author:ISOLA(空)
京都の某大学に通う理学部2回生。SF・幻想文学研の片隅にひっそりと属する、岸田教団の狂信者。Twitter上では地雷ラノベを嗜む人として周りから「やべえ」と言われる狂気じみた日々を過ごしている。減らない積読を見ながら毎日読書に励んでいるが、古本極道になってしまったせいでむしろ積読が増えるようになった、そんな無計画読書ライフを楽しむ廃人。

この『とある奇人の読書目録』では、主として
・日常の雑記
・ラノベ
・SF・幻想文学
・東方
を話題として取り扱っております(多分)。

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