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アクセル・ワールド〈2〉紅の暴風姫 [☆☆☆]

アクセル・ワールド〈2〉紅の暴風姫 (電撃文庫)アクセル・ワールド〈2〉紅の暴風姫 (電撃文庫)
川原 礫

アスキーメディアワークス 2009-06-10
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 黒雪姫との出会いにより、一回り成長したハルユキ。そんな彼のもとに、「お兄ちゃん」と呼ぶ見ず知らずの小学生・トモコが現れる。二人のいちゃいちゃする様子を見た黒雪姫の冷徹な視線がハルユキを貫く中、「加速世界」では、謎の事件が勃発していた。
 乗っ取られると精神を汚染され、敵味方関係なくデュエルアバターを襲い続けるという呪いの強化外装「災禍の鎧」。殺戮を繰り返す狂気のアバターを捕らえることができるのは、唯一の「飛行アビリティ」をもつデュエルアバター、「シルバー・クロウ」のみ。「鎧」討伐ミッションを課されたハルユキの運命とは!?
 第15回電撃小説大賞「大賞」受賞作、待望の続編登場。



 第十五回電撃大賞として大人気を博したアクセル・ワールドの第二巻。
 一巻の読後感が微妙であったので正直に告白すると読む予定はなかったのだが、今月の電撃の新刊を買いに店頭に向かった際に残り三冊という状況であったためか奇妙な焦燥感に駆られ購入。
 相も変わらず無難に書くな、というのが第一印象。ラストの展開は「おっ」と思わせるものがあったが、それも展開の無難さの前では霞んでしまう。確かに面白いことは面白いのだが……。

 自称『ハルユキの妹』なるキャラが登場するという宣伝文句が帯を飾っていたので、そちら方面に話をシフトしてくるのかと一瞬勘ぐったりしたが別にそんなことはなかったので一安心。
 いっそのことそっち方面に突っ走ったほうが一層目立ったのかもしれないが、そうなるとあらゆる面で「ロウきゅーぶ!」に負けそうな気配が漂うことは確定的に明らかなので、これはこれでよかったのだろう。

 今回はいきなりやってきた赤の王であるニコと共闘して「災禍の鎧」を破壊しようとする話。
 登場キャラクター数も前回とさして変わらず。そういう意味では読みやすい。もとの文章が読みやすく、ストーリーがわかりやすいことと相まってさらに読みやすい。
 ……のだが、今回登場したメインキャラであるニコに対してさしたる愛着がわかないのが問題点か。こういうラストにデレるのが確定しきったキャラ造形って苦手なんだよな。あざとさが先に眼に付いてしまう。ここは個人の主義主観の問題なので致し方なし、か。
 それにしても中盤あたりで登場した黄の王の噛ませ犬ぶりが酷い。これ絶対にわざとだろう。あまりに酷かったせいで笑いが止まらなくなるかと思った。

 途中微かに違和感を抱えつつ、それがどういうことに起因したものなのかいまいち判然としない状況で読んでいたが、読了後に『加速世界である必然性がまるでなかった』という感想を見かけて思わず納得してしまった。確かに。
 前巻では「加速」という言葉に重要性及び特殊性を持たせ強調していたが、今回は加速そのものに存在意義が見いだせなくなっているように見受けられる。「リアルネトゲでやれ」と言われても反論しづらくなっている感はどうしても否めない。 
 確かに「加速」という言葉には、漢の生き様を象徴するような面の格好よさがある。だが今回はそれをほとんど活かしきれていないと言わざるを得ない。非常にもったいない。全く意義がないわけではなかったのだが、やはり「加速世界」という世界観で物語を紡ぐ以上はその辺りをより綿密に書いて欲しかった。

 しかしこの絵師は機械の描き方が変だな。最低限は描けているのだが、一巻巻末の絵と比較するとどうしても拙く見えてしまう。もっとこう、ガッチガチな絵を見たいんだよ。
 あと全体的に陰影による描写にばかり頼っている傾向が見られた。特に加速世界でのシーン。そこまでやられるとモノクロイラストが見づらいっての。

 今回はどちらかというとフラグ立てに注力していた印象を持つ。次巻は幼馴染のチユリがバーストリンカーになって参戦するのであろうか。時間に余裕があれば読んでおきたい。

 強化武装前スカーレットレインがシャア専用ドロッセルお嬢様に見えると言われて胸の痞えが取れたのは自分だけではあるまい。

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プロフィール

ISOLA(空)

Author:ISOLA(空)
京都の某大学に通う理学部2回生。SF・幻想文学研の片隅にひっそりと属する、岸田教団の狂信者。Twitter上では地雷ラノベを嗜む人として周りから「やべえ」と言われる狂気じみた日々を過ごしている。減らない積読を見ながら毎日読書に励んでいるが、古本極道になってしまったせいでむしろ積読が増えるようになった、そんな無計画読書ライフを楽しむ廃人。

この『とある奇人の読書目録』では、主として
・日常の雑記
・ラノベ
・SF・幻想文学
・東方
を話題として取り扱っております(多分)。

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